CraftJack、Twilioでより良い顧客コミュニケーションの基盤を築く
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チャレンジ
CraftJackは、会社の限られたエンジニアリングリソースを使わずに、リアルタイムで顧客データを統合して処理する方法を必要としていました。
解決策
Twilio SegmentとEngageを使用することで、CraftJackのマーケティングチームと製品チームは、ユーザーデータにアクセスして活用し、よりパーソナライズされた優れた体験を顧客に提供することができるようになりました。
はじめに
Angi Home Servicesの下で運営されているCraftJackは、住宅所有者が、地域の熟練した信頼性の高い請負業者を見つけることを支援しながら、サービス事業者には質の高い見込み客を提供します。CraftJackのシニアプロダクトマネージャーであるMike Figueroa氏は次のように述べています。「自宅の改築や修繕をお考えの場合、CraftJackにお任せいただければ、作業内容に適したサービスプロフェッショナルを見つけることができます。」
ここ数年で、Covid-19のパンデミックの影響もあり、同社の両面市場は、大幅に成長しました。この成長に伴い、CraftJackでは、住宅所有者のサービス依頼やサービスプロフェッショナルのサインアップから収集・処理する顧客データポイントの量が大幅に増加しました。
しかし、同社の現在のデータプラクティスでは、大規模なニーズに効果的に対応することができませんでした。 またCraftJackは、顧客データを使用して顧客コミュニケーションやマーケティングキャンペーンをパーソナライズしたいと考えていましたが、これには、サードパーティベンダーとの複雑な統合を構築するために、貴重な技術エンジニアリングリソースを使う必要がありました。
「このように小さなチームですから、CraftJackではより少ないリソースでより多くのことを実現しようとしています」とFigueroa氏は述べています。「私たちのビジネスの中核に開発者リソースを集中させて使うよう心がけています。つまり、住宅所有者とサービス事業者を結び付け、可能な限り質の高い見込み客を紹介する業務にです。それ以外のことについては、それを可能にするプラットフォーム、サービス、パートナーを利用したいと考えています」
開発者リソースが限られているため、CraftJackでは、データを一元化するだけでなく、マーケティングチームや製品チームがエンジニアリングチームに過度に頼らずにセルフサービスでキャンペーンを作成できるよう支援するソリューションを必要としていました。
“Twilio Segmentは、限られた開発者リソースでも非常に簡単に実装でき、DIYのように扱うことができました。”
顧客データの一元化を実現
長年のTwilioユーザーとして、すでにVoiceを使用して住宅所有者とサービス事業者をつなぎ、Lookupを使用してユーザーアカウントの有効性を確認し、そしてStudioで住宅所有者の電話番号が正確かどうかを確認していたため、CraftJackはすぐにTwilio Segmentの顧客データプラットフォームとTwilio Engageのオムニチャネル顧客エンゲージメントソリューションに惹かれました。Twilioのエコシステム内に留まるという副次的なメリットに加えて、Twilio Segmentにより、CraftJackチームがすべての顧客データポイントを接続して統合し、サードパーティのツールとシームレスに統合し、社内チームがセルフサービスを行えるようになりました。
「Segment Connectionsを使用すると、私のような非技術系の製品担当者でも、貴重な開発者リソースを使うことなく、新しいツールを数分で簡単に統合できます」とFigueroa氏は述べています。「私たちには喜びが重なるできごとでした。」
CraftJackでは、既存のサードパーティのメールやSMSプロバイダーをTwilio Engageに入れ替えることで、テクノロジースタックを簡素化することもできました。Twilio Engageを使用することで、チームはキャンペーンに使用するデータがTwilio Segmentの優れた顧客データプラットフォームから直接取得した信頼性の高い最新のものであるという確信を持つことができました。チームは、TwilioのネイティブメールとSMSチャネルを通じてパーソナライズされた体験を提供すると同時に、400を超えるTwilioの手軽な統合機能により、SegmentをCraftJackの既存のチャネルや技術ツールとシームレスに接続することができました。
“Segmentを導入したことで、顧客データを外部の宛先に簡単に送信できるようになりました。もしTwilioを導入していなければ、どのように扱うかさえ分かりませんでした。”
顧客データをアクティベート
データの一元化が進んだことで、CraftJackチームは、次のようなさまざまなチャネルでパーソナライズされたエクスペリエンスを自由に構築できました。
- プッシュ通知: 新しい見込み客の情報を受け入れたときにサービス事業者にアラートを送信して知らせます。
- SMS: 新しい見込み客についてサービス事業者に知らせ、予想される電話に関する情報を含め、サービス依頼について住宅所有者に確認します。
- 電話: 住宅所有者の身元を確認し、見込み客の適格性を確認し、サービス事業者を住宅所有者につなぎます。
- メール: サービス事業者と住宅所有者を結びつけ、オーディエンスを再エンゲージします。
これらは、従来は非常に一般的なコミュニケーションでしたが、Segmentを使用することで、こうしたメッセージを受信者に合わせた適切なメッセージを適切なタイミングで配信できるようになりました。
パーソナライズされた顧客ジャーニーで登録を促進
パンデミック以降、CraftJackでは新規ユーザーの登録数がかつてないほど増加しています。自宅で過ごす時間が増え、改装の必要性に気づいた住宅所有者が増えたためです。しかし、需要が増加する中で、CraftJackではプロフェッショナルサービス提供者側で社内ボトルネックができていました。当初、フェッショナルサービスユーザーは営業担当者と話すことでしかプラットフォームにサインアップできませんでした。
潜在的な新規ユーザーのバックログが山積していたため、同社では新規ユーザーのサインアップとオンボーディングを合理化する新しい方法が必要だと考えていました。Twilioのおかげで、同社は新たなセルフサービスのサインアップフローを迅速に構築してリリースすることができ、サービスプロフェッショナルはサイトに自社ビジネスを自ら追加できるようになりました。
現在、Figueroa氏とそのチームは、サインアッププロセスのすべてのステップを可視化し、さらに重要なこととして、新規ユーザーがどこでファネルから離脱しているかを新たに把握できるようになりました。これにより、潜在的に躊躇しがちなポイントを特定し、有効な変更をエクスペリエンスに加えることにより、最大数の新規ユーザーが正常にサインアップできるようになります。
「アカウント作成」、「アカウント有効化」、「支払い方法追加」などのアクションを追跡することで、Figueroa氏とそのチームは、こうしたアクションを取るユーザーと取らないユーザーを確認できました。その後、Twilio Engageのネイティブチャネルを利用して、フォローアップメールやSMSメッセージを送信できました。そうした躊躇しがちなポイントの1つが支払い方法の追加であり、この段階で多数のサービス事業者がファネルから離脱していました。
「Twilio Engageで設定した最初のジャーニーは、サービス事業者がサインアップした一方で、クレジットカードの追加やサービスエリアの設定を忘れた場合に対応しています」と、Dietch氏は述べています。「通知を送信し、サービスエリアを作成したり支払い方法を入力したりする必要があることを思い出してもらうことにより、サービス依頼の受信を開始できるように誘導するのです」
“Twilio Engageを使用すると、マーケティング担当者は開発者に設定してもらうのではなく、独自のSMSメッセージを顧客に送信できます。これは画期的なことでした。”
アカウントの有効化ジャーニーを導入して以来、CraftJackでは新規ユーザーの登録数が前年比で31%増加し、これによりプラットフォームの規模を拡大し、高品質なサービス事業者を数多く迎えることができました。将来的には、Twilio Engageを活用して、ユーザー固有のスキルセット(塗装、便利屋、配管など)に基づいたメッセージをさらに適合させたいと考えています。
サービスプロフェッショナルパートナーのレビューの増加とビジネスの促進
Twilioの導入前、CraftJackチームは顧客に一般的なメッセージを送ることで行き詰まりを感じていました。サービス事業者が顧客の自宅を訪問する業界では、必ずしも一般的なメッセージで消費者の信頼や信用を得ることができるとは限りません。
Segmentを実装して以来、CraftJackは住宅所有者にサービスについてこれまで以上に詳細を提供できます。たとえば、事業者が派遣する担当者が誰で、いつ家に到着するかを明記した当日の連絡などです。「住居で緊急事態が発生した場合、それに対応できる優れたプロフェッショナルとつながり、信頼できる人に作業を頼んで訪問を受けたいと思うはずです」とFigueroa氏は言います。「私たちは、Segmentの顧客データプラットフォームを使用して、よりパーソナライズされたエクスペリエンスを顧客に提供することで、サービスの品質を示し、信頼を高めてきました。」
しかし、CraftJackでは多くの顧客が満足していることは認識していましたが、プロジェクトが完了した後、住宅所有者からのレビューを集めるのに苦労しました。レビュー率を向上させることはCraftJackのチームにおける最優先事項でした。なぜならプラットフォーム内のレビューが多いサービス事業者は、顧客維持率が高く、プラットフォーム上でより多くのビジネスを生み出す傾向があるためです。チームは、Segmentジャーニーの初期ユースケースの1つとしてこれに取り組みました。
現在では、プロジェクトが終了すると、住宅所有者は、受けたサービスそのものに対する満足度や、請負業者とその仕事に関するレビューを残すかどうかを尋ねるメールを受け取ります。サービス事業者は、CraftJackプラットフォーム内で過去のクライアントにリマインダーメールを送信して、自社プロファイルのレビューを増やすこともできます。このジャーニーを開始して以来、同社では住宅所有者のレビューが前年比で41%増加しています。また、将来の顧客は、プラットフォーム内の顧客の声を読み、できるだけ良い仕事をしてくれると信頼できるサービス事業者を選択できます。
“以前は、セットアップに1か月ほどのエンジニアリング時間を要していましたが、Twilio Engageなら数日で簡単に行うことができます。”
将来を見据えて: TwilioのCustomerAIテクノロジーを導入
CraftJackはすでに顧客データの統合とアクティベートに成功していますが、同社では、Segmentが達成できることのほんの一部だと感じています。「Twilio Engageで氷山の一角を突いたばかりです。このツールをどのように使いたいかというアイデアはたくさんありますが、すべてを物理的に構築する時間がまだないのです」とFigueroa氏は述べています。
手始めに、CraftJackチームは、住宅所有者側にもSegmentを使用する予定です。これにより、サービス事業者だけでなく、すべての顧客に対して、よりパーソナライズされたコミュニケーションとキャンペーンを展開できるようになります。
また、TwilioのCustomerAIテクノロジーを活用してサポートチームを拡大したいと考えています。「CraftJackは、将来的には、CustomerAIのようなものを使用してアカウント管理サポートチームの規模を拡大したいと考えています」とFigueroa氏は述べています。「当社のアカウント管理チームはとても小規模ですが、このツールを使用することで、より多くのお客様をサポートできるようになるでしょう。」
CustomerAIテクノロジーを使用すると、CraftJackのサポートエージェントは、顧客の履歴を簡単に要約できます。また、顧客とのやり取りの際に、ユーザーのSegmentプロファイルや会社のナレッジベースでトレーニングされた大規模な言語モデルに基づいて、AIが生成したカスタマイズされた返信を作成することもできます。
CraftJackの将来がどのようなものであれ、TwilioがCraftJackのビジネスニーズに合わせて進化し、パーソナライズされた体験を大規模に顧客に提供できるようサポートし続けることは確かです。「今後実装したいアイデアはたくさんありますが、Engageを使えばすべてがはるかに簡単になります」とDietch氏は述べています。「マーケティングチームが夢見ていること、やりたいことが何であれ、Twilio Engageで実現できます」