フィリピン航空、Twilio Flexを活用してカスタマーサポートを刷新し、乗客の信頼を獲得

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1分未満

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95%

業界最高レベルの顧客満足度

課題

フィリピン航空は、過去最大級の危機からの再建を進める一方で、老朽化したレガシーシステムを刷新し、パーソナライズされた体験を何百万人もの乗客に提供する必要がありました。

解決策

同社は、コンタクトセンターの運用を刷新し、乗客の体験を向上させ、各部門間のコミュニケーションを統合するため、Twilio Flexを導入しました。


フィリピンのフラッグキャリアであるフィリピン航空(PAL)は、80年以上にわたり、空の旅において「フィリピンならではの温かみのあるおもてなし」を体現し続けてきました。PALはアジアで最も長い歴史を持つ民間航空会社として、国内約31都市、海外約39都市を結んでいます。季節や状況によって路線は変わりますが、フィリピンと世界をつなぐ架け橋となっています。

パンデミック以降、同航空会社は回復と長期的な成長に向けた明確な方針を打ち出しています。市場需要の変化や戦略的優先事項に合わせ、機材の近代化、主要な直行便路線の選定と拡大、主要目的地の運航再開や新規開設を軸に据えた取り組みを進めています。

PALの業績回復は、世界の航空業界にとって最も困難な時期を乗り越えて実現しました。同社は2021年に米連邦破産法第11条に基づく更生手続きを申請しましたが、同年末には財務基盤の強化と事業再編を完了し、見事に再建を果たしました。公表された決算データによると、PALはそれ以降、業績と運航効率の両面で着実な改善を見せており、翌年以降は黒字化も達成しています。

システムの刷新と、改めて乗客を第一に考える姿勢が、この経営再建において中心的な役割を果たしました。

カスタマーエクスペリエンス担当バイスプレジデントのMark Anthony Munsayac氏は、「これは変革の物語です」と述べています。「私たちはデジタルトランスフォーメーションと企業文化の再構築を軸に、戦略を立て直しました」

カルチャーシフトの核心は、一貫性があり信頼性の高い、そして一人ひとりに寄り添ったサービスを通じて、顧客の信頼を獲得し、維持していくことにあります。

「私たちにとって、ロイヤルティとは乗客の信頼を勝ち取ることです」Munsayac氏は付け加えました。たとえ不満を感じる体験をしても、利便性や価格の安さから、また飛行機を利用されることはあるかもしれません。しかし、私たちの目標は、信頼を築き上げた結果として、フィリピン航空を選んでいただくことなのです」

そうした体験を常に提供し続けるのは、容易なことではありません。2025年、PAL利用者数は1,600万人以上を超えました。その一人ひとりが運航の乱れによる予約変更や払い戻し、マイレージに関する問い合わせ、搭乗当日のサポートなど、さまざまなタッチポイントで同社と関わりを持っています。

「フィリピンならではの温かみのあるおもてなしを大切にしながら、パーソナライズされた体験を大規模に提供したいと考えています。テクノロジーを活用することで、高いサービス品質を維持し、ロイヤルカスタマーによる長期的な収益成長を支えることができます」とMunsayac氏は説明しています。


「私たちは、フィリピンならではの温かみのあるおもてなしを大切にしながら、パーソナライズされた体験を大規模に提供したいと考えています。テクノロジーを活用することで、高いサービス品質を維持し、ロイヤルカスタマーによる長期的な収益成長を支えることができます。」

Mark Anthony "Mac" Munsayac Vice President for Customer Experience, Philippine Airlines

つながりのある体験を生み出す

PALは、乗客の好みをより深く理解し、旅のあらゆる場面でニーズを先読みできるよう、顧客データの戦略的な活用を進めています。この取り組みは、オンラインサービス、コンタクトセンターでの対応、運欠航・遅延時のサポート、予約変更、払い戻し、マイレージ関連の問い合わせなど、デジタルおよびカスタマーサポートのタッチポイントに焦点を置いています。これにより、どのチャネルでも、一貫性のある適切でタイムリーなサポートの提供を可能にしています。

PALの日々の業務において、コンタクトセンターの基盤となっているのが Twilio Flexです。これは、同社の顧客システムと統合された柔軟な顧客エンゲージメントプラットフォームです。この統合により、さまざまなチャネルでのやり取りが一元管理されます。オペレーターは各乗客のこれまでの経緯をより詳細に把握できるようになり、迅速な問題解決と、状況に応じた適切なサポートが可能になりました。

「プラットフォームの導入以来、コンタクトセンターの平均待ち時間は1分未満に短縮されました」と、Munsayac氏は社内のパフォーマンス追跡データに基づき述べています。「処理時間の短縮とセルフサービス機能の拡充が、運用の効率化とコストの削減に役立っています」

同氏はさらに次のように述べています。「次なる重点課題は、このパフォーマンスを平均値としてだけでなく、一日を通じて常に一定に保つことです。特に、欠航・遅延時で問い合わせが急増する時にも、スムーズに対応できるかどうかが重要です。そのため、チャットと音声の両方で自動化を拡大しており、航空会社側の理由による変更や任意の予約変更、さらには新規予約の手続きまでカバーできるように進めています」

「これらの改善により、顧客満足度は大幅に向上しました。最近の調査では約95%に達しており、業界内でもトップクラスの水準に位置しています」

Munsayac氏のチームも、部門間のコミュニケーションを統合するためにTwilio Flexを活用しています。

「乗客一人ひとりに合わせた体験を提供するための、エンドツーエンドのコミュニケーションプラットフォームの設計を最終調整しています」と同氏は述べます。「これはカスタマーエクスペリエンスチームだけの取り組みではありません。マーケティング、エンジニアリング、ロイヤルティプログラムの各チームとも緊密に連携しています」

例えば、いつもは手荷物料金を事前支払いしている乗客が、出発数日前になっても支払いを済ませていない場合、PALはその乗客が普段使っている連絡手段で自動的にリマインダーを送信することができます。この的確なフォローアップによって、顧客の利便性が高まるだけでなく、航空会社側にとってもさらなる収益の向上につながるのです。

Munsayac氏は次のように説明します。「私たちが重視しているのは、何よりもサービスです。乗客一人ひとりの状況を理解し、最適なタイミングで適切なサービスを提供できれば、収益は自然と後からついてきます」

「コンタクトセンターの平均待ち時間は1分未満に短縮されました。処理時間の短縮とセルフサービス機能の拡充が、運用の効率化とコストの削減に役立っています。次の重点課題は、このパフォーマンスを平均値としてだけでなく、1日を通して一貫して維持できるようにすることです。特に、運航の乱れにより問い合わせが急増する状況でも、それを実現することです。これらの改善により顧客満足度は大幅に向上し、最近の測定では約95%に達しており、業界内でも上位のパフォーマンスを誇る一社となっています」と語っています。」

Mark Anthony "Mac" Munsayac Vice President for Customer Experience, Philippine Airlines

AI活用と人間による対応のバランス

PALの統合プラットフォームは、自動化やAIを活用したサービスのらなる展開に向けた強固な基盤となっています。同社はすでにオンラインで旅行者をサポートする生成AIチャットサービスを導入しているほか、現在は特定の問い合わせに対応するボイスボットのテストも進めています。

「2026年4月までに、有人オペレーターが行う業務の約80%をAIで対応可能にする、いわゆる『スーパーAIオペレーター』の状態に到達することを目指しています」とMunsayac氏は述べます。

現在、AIはフライト状況の確認や基本的なリクエストなど、カスタマーサービス業務の約10%を担っています。

「セルフサービス解決率は約45%に達しており、顧客の懸念事項の半分近くが有人オペレーターに転送されることなく解決されています」とMunsayac氏は言います。

同時に、PALは顧客の選択肢を意図的に維持しています。

「有人オペレーターを隠しているわけではありません。乗客はいつでもオペレーターへの接続を選択できます。私たちの目標は、顧客が『強制されたから』ではなく、『より良い体験が得られるから』という理由で、デジタルや自動化されたサービスを自ら選んでいただけるようにすることなのです」

このバランスの取れたアプローチが、望ましい結果をもたらします。PALはカスタマーサービス業務で月間約30%のコスト削減を実現しており、AI機能の成熟に伴い、今後さらなるメリットが見込まれます。

「有人オペレーターを隠しているわけではありません。乗客はいつでもオペレーターへの接続を選択できます。私たちの目標は、顧客が『強制されたから』ではなく、『より良い体験が得られるから』という理由で、デジタルや自動化されたサービスを自ら選んでいただけるようにすることなのです。」

Mark Anthony "Mac" Munsayac Vice President for Customer Experience, Philippine Airlines

よりスマートな業務運営を実現する

Munsayac氏は、PALの近代化は、単に技術を導入すること自体が目的ではないと強調しました。

「テクノロジーは、実際の課題を解決し、私たちの組織としての能力を高めるものでなければなりません」と同氏は述べています。

PALはすでに、顧客体験と航空会社の基幹要業務の双方にわたり、複数のAI活用事例を導入しています。これには、生成AIを活用したカスタマーサポートだけでなく、航空機の予防整備など運航面でのAIアプリケーションも含まれています。

同社は、特定のパートナーに依存しないモジュール型のアーキテクチャを採用してAI機能を構築しており、新たなツールやテクノロジーが成熟した段階で随時取り込めるようにしています。運航面では、機体整備に予測モデルを導入しています。大量のセンサーデータと整備記録を分析することで、トラブルが発生する前にその兆候を特定することが可能です。

「航空機のセンサーや整備報告書から生成されるテラバイト級のデータを活用することで、故障が発生する前にどの部品に注意が必要かを予測できます」とMunsayac氏は言います。「これにより、信頼性の向上と安全性の強化を図り、運航への支障を最小限に抑えることができます」

今後、同社は顧客データプラットフォームを導入し、ロイヤルティプログラム、コミュニケーション、サービス業務をより一元化されたシステムに統合することで、顧客との関係性をさらに強化していく方針です。

「言葉で言うのは簡単ですが、パーソナライズされた一貫性のある顧客体験を提供するには、さまざまなステークホルダーと連携し、適切なテクノロジーとパートナーを選定する必要があります」とMunsayac氏は述べています。「それは単なる一つのプロジェクトや特定の部門だけの仕事ではありません。組織全体で一丸となって構築しなければならない能力なのです」

「言葉で言うのは簡単ですが、パーソナライズされた一貫性のある顧客体験を提供するには、さまざまなステークホルダーと連携し、適切なテクノロジーとパートナーを選定する必要があります」とMunsayac氏は述べています。」

Mark Anthony "Mac" Munsayac Vice President for Customer Experience, Philippine Airlines

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