オリジナルのシナリオ作成もわずか数分で。 サポート業務の未来を担う ボイスボットソリューション
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モビルス株式会社は、AIを活用した、新しいカスタマーサポートの形を提案しています。2016年4月には『MOBI AGENT』というチャットシステムをスタート。LINEなど様々な顧客チャネルからの問合せに、AIチャットボット(自動応答)と有人応答がシームレスに連携するハイブリッドなサービスを提供し、顧客満足度の高いサポート対応を実現しています。同事業は順調な立ち上がりを見せていましたが、展開していく中で、「音声対応へのニーズの高さ」という新たな課題に直面したといいます。
「音声対応」を根強く求める、日本人ならではの特徴
モビルス株式会社 執行役員 プロダクト&エンジニアリングディビジョンの李英一さんはこう語ります。
「アメリカではチャットボットが広く受け入れられていますが、日本ではなかなか普及率が上がりません。その理由として、日本人は電話など音声での会話を通じて答えを得ることに安心・満足を感じる傾向が強く、電話を使った問合せからなかなか離れられないという特徴が挙げられます。この状況への新たな解決策を提案すべく、チャットボットに代わる音声領域の自動応答サービス『MOBI VOICE』の開発をスタートしました。」
『MOBI VOICE』は、スピーディかつ簡単に電話での自動応答サービスを開始できるボイスボットソリューションです。カスタマーが電話で問い合わせると、AIが自動音声応答で誘導。問合せ内容のヒアリング、SMS送信、質問への回答、RPA連携やオペレーターへの接続など、用意されたシナリオに沿って、用件やニーズにあわせた必要な情報やサービスにたどり着くことができます。
「こういった機能によって、たとえば、問合せが多いピーク時期に電話が取りきれない、同じような質問への対応に人員を割かなくてはいけない、営業時間外の対応ができない、災害などとっさの事態に電話が殺到し対応しきれない、といったお悩みを解決することができます。特にカスタマーの層が幅広い自治体などからの引き合いも多く、災害などのリスクに備えるBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)対策のひとつとしても注目されています。実はこのコロナ禍に際し、リモートワークの開始にあわせて自社でも同サービスのシステムを導入したのですが、その結果、管理部門では電話対応に割く労力を約7~8割も削減。対応が必要な電話と、そうでない電話を事前に仕分けることが可能になるため、必要な業務に集中できます。」また、『MOBI VOICE』の最大の特徴といえるのは、シナリオ開発が非常に簡単で、それにより短時間でオリジナルの自動音声応答を立ち上げることができる点です。このユニークな機能について、プロダクトプランニングセクションマネージャの藤本久美子さんは以下のように語っています。
「もともと、チャットボット向けの学習支援ツール『MOBI CONSOLE』として、GUIによる学習シナリオ作成を開発した経験が活かされています。通常、シナリオ作成にはWatson AssistantやTwilio Flexなど外資系のエンジンを使用することが多く、英語で書かれている管理画面の扱いには知識や経験が必要です。ですが、『MOBI VOICE』では誰でも簡単に操作ができるようにしたことで、アカウント発行からわずか5分足らずでスタートが可能に。緊急事態宣言中には、今すぐにサービスを導入したいというニーズにもスムーズにお応えすることができました。」
開発のしやすさは段違い。Twilioを選んだ理由とは?
開発にあたり、Twilioを選んだ理由をモビボイス・ユニットマネージャの三谷智信さんはこう振り返ります。
「第一に、電話回線やインフラを自前で用意することができないという状況がありました。最小限の工数で幅広い機能を備えたシステムを開発することを考えたとき、総合コミュニケーションツールであるTwilioが最適でした。他社と比較して非常に優れていたのは、録音した音声の質です。音声認識による応答がシステムの根幹を担っていることもあり、この開発では特に重視していました。やはり世界的に利用されているサービスだけあって、クオリティの高さは断トツですね。着発信、SMS送信、電話番号の購入というサービスのコアとなる部分でTwilioを利用していますので、実績が豊富で信頼性が高いことも重要なポイントでした。Twilioは、欲しい機能の基盤となるサービスを総合的に提供しており、かつそれをスムーズに実装できるという、開発者にとって理想的なプラットフォームであると言えます。サービス提供可能なベータ版開発までわずか約3か月、その後も安定して開発を継続できていることは、Twilioの力が大きく関わっています。」
「手厚いサポートにも満足しています。問合せの内容によっては、直接Twilioのエンジニアをアサインしていただき、様々なフォローや提案をいただくことができます。また料金面では着信料金が非常にリーズナブルなので、お客様への営業のしやすさにもつながっています。」
さらに進化を続け、サポート領域の新しい世界へ
「クライアントからも、『MOBI VOICE』に今後の広がりや将来性を感じていただいていることを実感しています。たとえば日本ロードサービス様では、現在コールセンターのテレワーク化を進めており、ここにもTwilioの力が大きく寄与しています。これからも、ノンボイス領域とボイス領域をつなげるトータルソリューションで、サポートサービスやオペレーターを支援していきたいと考えています。」