わずかな工数で、 セキュアな「SMS認証」を実装 150万DL※を誇る人気アプリ開発を Twilio Verifyがサポート
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斬新な価値転換で人気を博すレシート買取アプリ『ONE』
お財布に溜まるレシートが、すぐにお金に換わるというユニークな発想を形にした『ONE』。同社リードエンジニアとして開発の中心を担う丹俊貴氏に、その魅力を伺いました。「私たちがユーザーに提供したいのは、お買い物が楽しくなる体験です。『ONE』はレシートをスマホのカメラで読み取るだけで、瞬時にお金やチケットに換えることができます。思い立ったらすぐに試せるよう、アプリのDLからレシートがお金にかわるまで、わずか30秒~1分というスムーズな操作性とシンプルさにこだわりました。このサービスはすぐさま反響を呼び、ローンチ翌日には約11万DLと予想を大幅に超える結果を出しています。」「一般的には不要なものとして捨てられてしまうことが多いレシートですが、1件1件にはその人の消費行動が現れています。レシート情報にユーザー属性が加わることで貴重なマーケティングデータとなり、有効なプロモーションを生み出すための価値あるツールとなるのです。現在ではこのデータを企業向けに活用し、保有する購買データを提供する「データベース」、明細書や画像など特定のデータを収集できる「コレクション」、ターゲットを絞り込み広告・販促を行う「プロモーション」などを展開しています。」
「こだわり」に集中するため 認証機能にかけるリソースは最小限に
そんな人気アプリ『ONE』をはじめ、同社が提供するその他のサービスでもTwilio Verifyを使ったSMS認証が採用されています。
なぜTwilioだったのか、その理由を丹氏はこう振り返ります。「なるべく早くアイデアを検証したかったので、スピード感を持ってリリースすることを目標にしていました。かつUI/UXデザインは開発において特に重視していたポイントで、とにかく使っていて気持ちの良いものを目指しました。細かなインターフェースのデザインやアニメーションの滑らかさなどには最大限こだわり、丁寧に作り込んでいます。この点は、『ONE』が同様のサービスと一線を画す決め手のひとつになると考えていたため、逆に認証をはじめとしたそれ以外の機能については、できるだけ工数をかけずに開発したかったんです。」
「まず、開発に使っていたRubyと親和性が高いものを探しました。TwilioはRubyのクライアントライブラリが提供されており、ドキュメントも充実しています。実際、認証機能に関してはわずか1~2日ほどで実装が完了しました。他にもいくつかのサービスを検討しましたが、グローバルでもっとも使われているという信頼感と実績の多さ、開発のしやすさからTwilioを選びました。コード量が少なく簡単に実装できるだけでなく、API keyを本番用とテスト用に分けて使うことが容易にできるので、テスト環境を作りやすい点もいいですね。当時は到達率や料金についてはあまり重視していませんでしたが、現状も大きな問題なく運用できており、とても満足しています。」また、そもそもなぜ「SMS認証」を選択したのかについては、今後の展開を見据えてのことだったと言います。
「携帯電話番号にワンタイムパスワードを送るSMS認証は、本人認証としての安全性が高く、携帯電話を持っている人なら誰でも手軽に利用することができます。今後様々なプロダクトを構想していくうえで、汎用性が高いことは必須でした。また、電話番号というユーザー固有の認証ツールを使うことで、もしそれらのサービスを連結させたいと考えた際にも、容易に情報を統合することができます。」
新たなサービスを追加・拡充し より楽しい消費体験を生み出す
「おかげ様で各サービスは順調に成長しており、MAUも大きく伸びています。お買い物がさらに楽しくなる体験を発展させていくために、『ONE』ではメディアニュース機能をβ版として提供。レシートをもらった後だけでなく、もらう前の『消費』を促すための取り組みなどを進めています。」「また2020年には丸井グループと共同開発した売上管理ソフトウェア『Zero』、2021年3月には『dim.』という新たなプロダクトをリリースしました。『dim.』は手軽に寄付ができるアプリで、寄付先とプランを選定して支払情報を入力した後、SMSに届いたメッセージから支払いを完了するのですが、このSMSでのメッセージングにはTwilioのAPI(Programmable SMS)を使用しています。SMSを使った開発は技術的な難易度が高いのですが、Programmable SMSはもともと認証で使用していたVerifyとコードの書き方が近く、導入はとてもスムーズでした。ひとつのサービスを利用していれば、他の開発でも応用しやすい点もTwilioの魅力ですね。今後は『ONE』『Zero』を中心としたサービス同士を徐々に繋げていき、より良いユーザー体験を作っていきたいと考えています。」