創業113年の老舗刃物企業が挑む“革新” 「Twillio Flex」で コンタクトセンターのあり方を変える

お客様の声を収集、資産として発信する役割を担うコンタクトセンター

「そもそも私たちにとって、お客様相談室のコンタクトセンターは単なる苦情受付ではありません。カスタマーの声は製品開発・改善にとって非常に重要な資産と捉え、企業として活かしているため、部門自体が『マーケティング本部』に2年前から所属しています。製品設計やパッケージ表現にもお客様相談室からのVOC(=voice of customer)を元にした提言が大きく影響しています。例えば,新製品で販売するハンドルに「紙」を使用した使い捨ての「紙カミソリ™」は、『プラスチック製の使い捨てカミソリは廃棄に困る』というお客様の声も反映した製品で、組み立て方や想定される事象等についてお客様相談室の過去からの収集データが活かされています。また電話やメールの問合せだけでなく、ツイッターの投稿やカスタマーレビューなど多くの情報をテキストマイニングツールで分析し、製品開発から社員への情報提供、モチベーションアップまで様々な領域に活用しています。コンタクトセンターのミッションは、この大切な資産であるVOCをより多く集め、分析し、発信することであり、会社の成長戦略に欠かせない業務となっています。海外向けの事業拡大を推進する当社にとって、その展開を支えるための情報収集は今後の大きな目標のひとつ。グローバルで対応できるコンタクトセンターは将来のロードマップとして考慮すべきものです。」

「当初使用していたコンタクトセンターシステムや、大手のサービスにもグローバル展開について相談していましたが、あまりにも大規模な開発が必要になってしまうため、実現は半ば諦めていました。しかし、2018年にTwilio社の存在を知り、ここなら…と期待を寄せていました。出張の際サンフランシスコ本社を訪ね、日本法人化された2019年からTwilio Flexの導入を検討し、Twilioの日本法人のサポートもあり、同年に設立以降日本で最初にTwilioFlexの採用を決め、2020年11月に導入に至った。大手のサービスは良くも悪くもパッケージ化されており、中には必要のない機能も含まれています。一方Twilio Flexは必要な機能だけを取り入れることができるため、コストは最低限。アナウンス変更やルーティング変更などフレキシブルに仕様を変えられるため、より現場に即した形にブラッシュアップすることが可能です。さらに、新しい機能の追加も簡単なプラグインの実装だけで済むため、様々なアイデアを『ちょっとやってみて確かめる』という新たなチャレンジがしやすいのも大きな魅力です。」

緊急事態宣言中の在宅勤務で通常通りの問合せ件数確保

Twilio Flex導入後、2度目の緊急事態宣言が発令されました。コンタクトセンターにはどのような変化が起きたのでしょうか?「1度目の緊急事態宣言中はメールのみで対応していたため、問合せ件数は通常の半分以下に落ち込みました。しかしTwilio Flexを導入し、在宅勤務でお客様対応が可能になりました。通常とほぼ同じ問合せ件数を受け付けできたことで、コンタクトセンターが今後、天候不順や災害などでも業務継続できる可能性を感じました。またオペレーターへの指示をリアルタイムに行い、対応品質のスピードを高めるためのコーチング機能も開発検討中です。クオリティを落とさずに在宅勤務を実施できたことで、今後のお客様相談室部員の働き方に『リモートワーク』という新たな選択肢が生まれました。スキルアップすれば働き方を選べることで、優秀なオペレーターの離職を防ぎ、長く活躍できる環境を整えていきたいですね。」

利益を生み出すプロフィットセンターとして、 部署の価値をさらに上げる

「2021年4月から、コンタクトセンターの業務範囲が大幅に拡大しました。今までは個人のお客様からの問合せのみを受け付けてい
ましたが、今後法人のお客様の問合せと、社員の製品に関するヘルプデスクとしての役割も担うことになりました。Twilio Flex「TaskRouter」のルーティング機能を使えば、オペレーターのスキルに合わせタスクマッチングができますので、個人と法人での分担も容易ですし、繁閑に合わせた調整もボタン1つで可能になりました。わずか1カ月の間に電話番号の取得からルーティング作成まで完了できました。事業拡大の余地が大きいと期待される法人営業領域を強化するため、今まで営業担当が個別に受けていた問合せをコンタクトセンターに集約し、営業は営業に専念する。コンタクトセンターは、単純な質問は対応し、売上げに繋がるような問合せは営業に回すことで業務効率化を図ります。もちろん今後は法人営業領域での取扱商品のVOCも分析対象にしていくことで開発・改善の情報としてフィードバックしていきます。さらに、社員の商品ヘルプデスクが立ち上がり、問合せ先が明確化されることで社歴が浅い社員と社歴のある社員の知識レベルの平準化を図ることをサポートすることで業務に一定のクオリティを担保することを目指します。」「SMSを使ったお客様対応も近々にスタートさせます。手軽に画像のやりとりができるというメリットを活かせば、製品の状態確認のために、送っていただかなくても、写真で状態確認することも可能になり業務の工数削減も実現できるかもしれません。また製品の販売店案内も調べた店舗情報のURLを送信するなど顧客対応はスピードアップし、効率化が見込めます。マルチチャネルに対応するTwilioを活用し、今後問合せの間口を広げ、VOCの量と質を同時に拡大していきたいと考えています。」「これは次のステップとして想像していることですが、Twilioのビデオ通話機能を使えばコロナ禍にあって、「非接触」というキーワードをもとに業務の幅を広げていけそうです。今まで直接利益を生まない『コストセンター』と言われていた部署が、利益を生む『プロフィットセンター』になるという価値の転換すら可能になるのです。」「Twilioは私たちユーザーのニーズにエンジニアが耳を傾け、反映できるかを真剣に検討してくれます。このユーザーの声を聴いてエンジニアへフィードバックしていただく姿勢は他にない魅力です。顧客の『声』を大切にし、財産として活用するTwilioの姿勢は当社と同じ。今後も互いに協働し、成長していきたいと考えています。」

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