TwilioのAPIを用いて 認証システムに二要素認証機能を追加 大幅なコスト削減に成功

Security password form field

50

%〜Twilioを使ったSMS認証に切り替えたことでのコスト削減率

Clock 1

2

週間〜コールセンターでのTwilio Programmable SMS導入まで

User group network

1800

万〜認証システムを利用しているユーザー数

社内の認証機能を一元管理しコストと運用をスマートに

「こどもちゃれんじ」「進研ゼミ」に代表される通信教育をはじめ、人材教育や介護など学びと生活を支えるさまざまな事業を展開する「ベネッセグループ」。その中核となる教育分野の事業を担う株式会社ベネッセコーポレーションでは、認証システムを使ったSMS認証や、コンタクトセンターでの顧客コミュニケーションにTwilioのサービスを活用しています。導入の経緯につい て、コーポレートDX推進部の大深雅弘氏に伺いました。

「使用していたミドルウェアのサポート終了に伴い、認証システムのリプレイスが必要になりました。このリプレイスに際し、SMSでの二要素認証機能を追加し、セキュリティ強化することで、利用部門に新たな付加価値を提供したいと考えたのがTwilio導入のきっかけです。また、もともと一部のアプリですでにSMSでの二要素認証機能を実装していたのですが、それぞれ別のサービスを利用し契約体制が煩雑であることに加え、SMS送信にかかる料金が高いという問題があり、この機会に基盤部門として二要素認証を提供しようという意図もありました。つまり、ベネッセが提供するサービスが利用する二要素認証を、認証システムを通じて一元管理することが全体としての狙いだったと言えます。

同認証システムを利用しているシステム数 は約200で、エンドユーザー数は1,800万に上ります。教育機関向けサービスでの展開など将来的な広がりが期待できることを考えると、Twilioは世界的な実績があり、大量配信に強いということがまず大きな魅力でした。 そして他社と比較して圧倒的に料金がリーズナブルです。また私たちは利用実績をもとに社内課金を行っているので、管理者画面から利用部門ごとの実績を簡単に確認できるという点もポイントでした。前述のように今まではアプリ・システムごとに契約体制が異なっていたため、管理が複雑なだけでなく、アプリ・システムごとに認証機能の開発コストがかかっていたという問題がありましたが、Twilio の導入によりこれらを解決することができます。 契約から導入までも、大きなトラブルはなくスムーズに開発が進みました。ドキュメントが充実しており、サンプルコードが提供されていたことをはじめ、Twilioの担当者のサポートも大きかったですね。技術的な問合せへのレスポンスの速さはもちろん、細やかなフォローにはいつも感謝しています。」

開発未経験でもフローが組める、シンプルな使いやすさが魅力

認証システムへのTwilio API採用後、その噂は他部門にも広がっていったと言います。コンタクトセンターでのTwilio Programmable SMS導入について、コンタクトセンター開発部の佐藤祐一氏にお話を伺いました。 「コンタクトセンターではずっとベンダーごとにおすすめされたSMS送信サービスを利用していたのですが、上長からコーポレートDX推進部でTwilioが活用されていることを聞き興味を持ちました。料金を伺ったところ、なんと今までのコストと比較して半分程度だったんです。認証システムでの前例があったこともあり、すぐに導入を決定しました。コンタクトセンターではSMSの種類が非常に多い一方、送信数はそれほど多くないこともあり、Twilioは使った分だけの従量課金制で、月々の固定費用がほとんどかからないことはコスト圧縮にとても役立っています。

現在Twilioを使い、お客様にベネッセのサイトをご案内する2種類のサービスを提供しています。1つは営業時間外の問合せに音声自動応答で対応し、オンラインでご案内できる内容の場合にはSMSに該当URLをお送りするパターンです。もう1つは、お電話での問合せ中に詳しい内容をご案内したい場合、参照していただきたいWebページのURLをオペレーターから送信するパターンです。 私はコードを書くなどの経験がないため、導入にあたり自力でフローを作成するのはとても不安でした。しかしTwilioの担当者からのレクチャーを受けチャレンジしたところ、数日で完成させることができたのは自分でも驚きましたね。契約からローンチまで2週間というスピードが実現できたのは、Twilio Studioを使いコンソール画面上でシンプルに構築できる点が大きく寄与していると思います。導入後もトラブルなく運用できており、さすがグローバルなサービスだと感心しています。今後は既存のSMS送信機能 をTwilioに移行するだけでなく、セグメントされたユーザーへのマーケティング用途でのSMS送信など、Twilioを使ってできることから発想を広げていきたいと考えています。」

システム監視と連携したアラート発報も実装。組織のDXを進化させる

ベネッセ内で部門を越えた広がりを見せるTwilioですが、今後どのような展開を見据えているのでしょうか? 大深氏に尋ねました。 「すでに一部リリースしていますが、エラー発生時のアラート発報機能を徐々に横展開していく予定です。Oracle Cloud上にホストされているシステムを定期的に監視し、クリティカルなエラーを検知しています。これはサーバー監視サービスMackerelと連携し、 指定したサービスメトリックがしきい値を超えると、Twilio Programmable Voiceを利用しシステム管理者の携帯電話に音声で通知される仕組みです。自動でエラーを検 知できるため現在約 15 名いる監視オペレーターの数を将来的に削減できる可能性もあり、システムの安定稼働だけでなく、さらなるコスト削減に繋がっていくかもしれません。 TwilioはSMSやVoice以外にも多くのサービスが提供されており、拡張性が高いことが魅力です。私たちは今回のような組織のDX 能力向上のための取り組みに加えて、事業フェーズに合わせたDXを両軸で推し進めています。これからもTwilioを含めデジタルテクノロジーを活用した提供価値の向上に努めていきたいです。」

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