レガシーなホテル業界をDX 宿泊施設の業務効率化・自動化を通じ 新しい宿泊体験を提供

Phone with video call

1

ヶ月、ビデオ通話機能の開発時間

Chat bubble with clock

1

週間、SMS配信機能の開発時間

Bar graph with arrow showing a decrease

99

%、他社サービス利用時と比べアプリ関連トラベルの削減率

宿泊にまつわる面倒さを無くし、旅にフォーカス 従来のホテル体験を覆す無人ホテル構想

自社ブランド『 m i z u k a 』をはじめ、数多くのホテル運営を担う H o s t y 。自社で開発した無人化・自動化のプロダクトやノウハウによって業務を効率化し、ホテル業界のDXに取り組んでいます。開発チーム プロダクトマネージャー 前島 純平氏に、会社の成り立ちと現在の事業について伺いました。「 創業時に取り組んでい たのは、民泊の運営代行です。民泊は集客、清掃、チェックイン・アウトなど賃貸に比べオーナー側の負担が大きいという点に着 目し、2015年に日本初の民泊運営代行をスタートさせました。事業は順調でしたが、2018年の住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行により状況は一変。旅行 業法が適応される宿泊施設ではなく、民泊を行う『 住宅 』としての要件を満たすには、1年のうち180日までしか民泊として営業できなくなったのです。

今のまま会社をスケールさせることは困難であると判断した代表の山口は、民泊運営のナレッジを転用し、無人スタイルのホテル運営を決断。本社を東 京から福岡に移転し、自社ブランド『mizuka』を立ち上げました。通常、一からホテルを 建てる場合は数年、数億円単位のコストがかかりますが、テナントビルのワンフロアを借り上げ、リノベーションすることでスモールスタートを実現。わずか3ヵ月弱で1号店をオープンしました。

『mizuka』では、予約からチェックイン、部屋の解錠、スタッフへの問合せ、チェックアウトまで一貫してオンラインで対応しており、フロントは無人です。従来のおもてなしありきのホテルとは真逆のスタイルとなるため、新たなカスタマージャーニーをつくり上げることから始めました。『mizuka』という名前は、『自ら』に由来しています。若い人やインバウンド層をターゲットとし、何ものにもとらわ れず、ストレスフリーに自ら旅を楽しむ拠点となる場所です。アクセスの良い都心にあるおしゃれな部屋で、自由気ままに過ごせるリーズナブルなホテル、という新しい価値を提案しています。コロナ禍になってからは、『mizuka』以外のホテルの運営代行事業に力を入れています。フロント業務を自動化するシステムをはじめ、さまざまな業務効率化のためのプロダクトを外販するなど、効率化による収益アップのためのソリューションを提供しています。」

安全・安心を支えるコミュニケーションツールにTwilioを採用

『mizuka』をはじめHostyが運営する無人ホテルでは、客室とサポートスタッフのコミュニケーションにTwilio Programmable Videoを活用しています。開発の経緯について、開発チームテックリード 新田 優喜氏にお話を伺いました。

「 宿泊中のお客様から問合せや要望がある場合、客室に設置されたタブレット端末を通じてスタッフに連絡を取ることができます。チャットとビデオ通話を用意し、要件や緊急度に応じて使い分けていただくことが可能です。このシステムは自社開発ですが、以前はコミュニケーション部分を外部のチャットアプリで賄っていました。そのため仕様の制約があったり、お客様側の使い勝手が悪かったりという不都合が多かったことから、自前のシステムの開発に乗り出しました。

もともと私はチャットシステムの開発経験があったため、チャット部分は自社で開発しましたが、通話部分はTwilioのAPIを使用していま す。他社サービスと比較する中で最も重視したのは、サービスの安定性と信頼性です。無人という業態であるからこそ、お客様の安全・ 安心を守るためにスタッフとコミュニケーションがいつでも取れる状態であることは必要不可欠です。Twilioは世界的な実績があることに加え、日本法人がある、SLA保証がHPに明記されている、インシデントやメンテナンスの状況が確認できる専用ページがあるなど、信頼性が高く、いざというときにも対策を講じやすい体制が整っていることが採用の決め手となりました。

その後、チェックインフローの配信や、宿泊中のお客様への連絡にTwilio Programmable SMSも導入してい ます。TwilioはAPIドキュメントが非常に充実しており、web上で公開されている点は開発者として嬉しいポイントです。ビデオ通話機能のコア部分の実装は約1週間程度、SMS配信にいたってはわずか数時間で実装できました*。シンプルで使いやすく、今後さまざまな機能追加にも対応しやすいスケーラブルな点が魅力ですね。 料金面でも固定費がかか らない従量課金制のため、客室数がスケールしてもサポートにかかる通話料金もリーズナブル。システムを外販する際も、低価格で導入できることはプロダクトの大きな強みになります。」

■ Twilioを使ったサービスはこちら https://lp.roomport.jp

顧客満足度向上に加え、スタッフの負担も軽減

Twilio導入後の効果について、前島氏はこう語ります。 「チェックインフローのSMSによる配信は、メールでの配信に比べ約400%も開封率がアップしました。チャット・ビデオ機能のリリースに関しては、お客様の使い勝手を改善できたのはもちろん ですが、サポートスタッフも操作するツールが統一され、作業負担が軽減しています。ゆくゆくは、 外線電話からの着信もツールを統合していけたらと考えています。現在では全ホテルのサポートを数名で対応できるところまで効率化できましたが、チャットボット機能のリリースなど、さらに対応工数を減らしていく取り組みを進めています。

開業当時は『無人』というスタイルに抵抗がある方も多かったのですが、コロナ禍以降『非接触』 がメリットとなり、私たちにとってはある意味追い風となりました。自然災害や疫病、経済危機など、10年に1度は事業の根幹を揺るがすダメージがやってきます。次の危機に耐えられる企業になるためには、価値の転換を恐れず追求 し、事業の幅を広げていくことが重要です。今後は無人型・省人型ホテルの運営数や展開エリアの拡大、従来型とは違うホテル利用方 法や他業種への転用など、『アップデートし続ける無人オペレーション』を突き詰めていきたいと考えています。」

■新サービスはこちら https://spot-ly.jp

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